詩篇 38:22 主よ、わたしを見捨てないでください。わたしの神よ、遠く離れないでください。
ストレスといのは厄介なものです。自分では感じることができるストレスがいいです。しかし、自分では気が付かないストレスがあります。ある牧師が「僕はストレスを感じたことがない」と言っていました。すると横で同僚の牧師が「そりゃそうさ、あなたはストレスを与える方だから」と言い返しました。それを聞いたみんなは笑いましたが、確かに受けるストレス、与えるストレスという2つがあると思います。受けるストレスに対して私たちができることは何でしょうか。きっと嘆き叫ぶことかもしれません。
詩篇の多くはダビデの賛歌となっています。賛歌といってもよく読んでみますと、ダビデの嘆きと訴えのようです。神様もよくここまでダビデの訴えを聞かれるものだと思います。しかし、神様に安心しきって訴えているダビデの信仰はすごいです。「神様なんとかしてください」と訴えているようにも聞こえますし、「なんとかしたらどうだ」というようにも聞こえます。詩篇はこの姿でよいと教えているようです。どちらも神様を信じている姿なのです。
「夫在宅ストレス症候群」といものがあるそうです。定年退職して家にいる夫にストレスを感じるというのです。妻にとって共にいることがストレスである状況を夫が知った時、どう感じるでしょうか。「私を見捨てないでください」と心の中で叫ぶ夫がいるだろうなと思います。これまでの家族の在り方、夫婦の歩みが晩年に問題とて現れるのです。まあ、これまでの歩みをじっくり振り返ることが大切なのだと思います。そして新しい関係を築いていくしかないと思われます。
詩編の作者は「主よ、わたしを見捨てないでください。わたしの神よ、遠く離れないでください」と嘆いています。安心しておまかせできる存在。そこにおられるだけで平安を与えられる存在。そんな存在は神様しかおられません。神様を中心とするとき、そこに和解や赦しがあるのでストレスを持つこともなくなるでしょう。そんな神様を中心とした家族関係でありたいと願います。
<音声礼拝説教は「神様の色鉛筆」でどうぞ>