ある本の中に次のような話しを見つけました。
子どもが絵を書いていた。
先生がやってきて尋ねた。
「面白い絵ね。なにを描いたの?先生に教えてくれる?」
「神さまだよ」
「そう。でも誰も神さまを見たことがないから、本当はどんな姿をしているかわ からないわね」
「もうすぐわかるよ、せんせい。ぼくの絵はもうすぐできるからね」
この話しを読んで少しばかり考えてみました。先生には見えない神さまが、子どもにはどうして見えるのだろうか。幼子の心の清らかさといってしまえばそれまでです。しかし、少なくともわが子をみていると、まあ清らかな部分もあるけれど、私たちと同じだと思ってしまいます。
大切なのは、「神さまを信じているか」ではないでしょうか。疑って「見る」のと、はじめから信じて「見る」のとでは違います。そうはいっても、それぞれの終わりを迎える時は、また幼子のように信じきってしまうものですが。