ヨハネ 13:4-5 食事の席から立ち上がって上着を脱ぎ、手ぬぐいを取って腰にまとわれた。それから、たらいに水をくんで弟子たちの足を洗い、腰にまとった手ぬぐいでふき始められた。
聖木曜日は「洗足の日」とよばれています。イエス様が十字架に架けられる前日のことでした。ペトロをはじめとする12人の弟子と過越しの食事をされました。その食事が最後の晩餐(the Last Supper)と言われています。このとき、イエス様は自ら弟子たちの足を洗い、おごり高ぶることなく人々の足を洗うよう模範を示したのです。イエス様の時代、砂やほこりでサンダルを履いた足がよごれるため、食事の前には、使用人が主人の足を洗っていました。その習慣を主人であるイエス様が弟子の足を洗うと言う行為をとおして仕えることを教えられたのです。
何回か私も洗足の礼拝をしたことがあります。そのような礼拝ですから、足を洗うことには抵抗はありませんでした。しかし、洗ってもらうほうになったとき、この人がイエス様だったらと思った瞬間に、心が熱くなるのを感じました。そこまでしてこんな私に仕えてくださるイエス様を感じたからです。
イエス様の弟子達は「誰が一番偉いか」ということを、イエス様が十字架に渡される前の晩に議論していました。権力争いだったのでしょうか。王様としての栄光の時自分がどのような位置にいるか、心配だったのでしょうか。しかし、結果は全く違うことになりました。イエス様はそのとき「偉くなりたいものは、仕えるものになりなさい」と諭されたのです。私たちの中で一番偉いのは神様です。なぜなら、こんな私たちに、徹底的に仕えてくださるからです。しかも十字架までもお受けになって仕えてくださいます。その姿の前に私たちは、悔い改めと感謝をするのです。誰が自分に仕えてくださっているか。誰が自分のことを愛し、支えているかを私たちは知っています。だからこそ一番仕えておられるのは神様だと告白できます。
十字架の出来事は、私たちの罪のために徹底的に仕えるイエス様の出来事です。命さえ差し出して下さったイエス様のことをおぼえて、今日の日を過ごしていきたいと思います。
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