使徒 10:34 ペトロは口を開きこう言った。「神は人を分け隔てなさらないことが、よく分かりました。」
熊本地区宗教改革記念礼拝が行われました。九州学院ブラウンチャペルに420名を超す人々が集まりました。久しぶりに大きな礼拝に参加しました。しかも宗教改革主日礼拝で、こんなに人が集まるのも珍しいことだと思いました。これも熊本地区だからできることです。各教会の垣根を越えて一つに集まる。神様の福音の広がりを実感したひと時でした。ますますルーテル教会の宣教が広がっていくような期待がもてた1日でした。
ペトロは異邦人であるコルネリウスの家に招かれます。ユダヤ人は異邦人と交際していませんでしたから、福音はまだユダヤ人に留まっていました。しかし、神様は幻をもってペトロを導かれたのです。そのあとペトロによって異邦人に初めて語られた「福音の説教」は、「神は人を分け隔てなさらないことが、よく分かりました。」から始まったのです。ペトロは、神様の福音がユダヤ人の枠にとどまらず、すでに世界に広がっていることを知りました。人間の理解をはるかに超える神様の働きの前に、ペトロ自らも新しい道を選びとっていったのです。神様の働きを見極める力があったのです。
ある女性アナウンサーの記事をよみました。彼女は有名なニュース番組を担当していました。最近それを降板し、新しい仕事についたことに対するインタビューでした。その中で、「ニュース番組を降板し、1視聴者になってニュースをみています。するとニュースってかなり偏った、隔たりのあることを放送しているなとつくづく思うのです」と言っていました。ニュースといえ放送する時には、きっとディレクターの意見、考え方がかなり入っているのでしょう。そのような中でニュースの真実とは何かを見極めていかなければなりません。ある本には「新聞を疑え」というものもあり、ものごとの真実を知るためには「分け隔てなく」見極める力を必要とします。
ペトロは「神は人を分け隔てなさらないことが、よく分かりました」と言っています。神様から与えられている「分け隔てのない見極める力」は御言葉です。これが私たちを真実に導いてくれます。イエス様の御言葉によって、いろいろなニュースの中から本当のニュース「福音」を分け隔てなく聞くことができるのです。「神は人を分け隔てなさらない」。それは神様だからできることですね。
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