出エジプト 3:5 神が言われた。「ここに近づいてはならない。足から履物を脱ぎなさい。あなたの立っている場所は聖なる土地だから。」
モーセの召命の箇所にある言葉です。「足から履物を脱ぎなさい」と神様は言われました。そこが聖なる土地だからという理由でした。履物を脱ぐということは素足であるということです。この「素」ということに何かひかれる感じがします。素足というのはイエスさまの宣教を思い出すからです 。
ある年の9月23日秋分の日「日本聖公会宣教150周年記念礼拝」が東京カテドラル聖マリア大聖堂で行われました。2700名の出席があり素晴らしい礼拝でした。ルーテル教会は来賓として招かれ、教会の代表として出席させていただきました。ローワン・ウィリアムズ、カンタベリー大主教ともお会いでき、少しお話することができました。カンタベリー大主教は記念礼拝の説教で初期の宣教師の話をされました。イギリスから日本に派遣された宣教師があるとき堅信式を行うために日本人の家に招かれた。かれは玄関で靴を脱ぐように言われたそうです。明治時代の日本屋敷ですから当然と思いますが、宣教師はその出来事に驚き感動をもって本国に伝えたというのです。「日本人の家では履物を脱ぐことを求められた。あのモーセが神に呼ばれたときのように。この宣教は聖なる宣教である」と。神様の宣教の業はすべて聖なる行いであるということを思ったという話でした。
私たちが今日与えられている働きはすべて聖なる働きであると言えます。事務局で働く私たちはそのことを考えねばなりません。また現場で生きる方々の働きも小さなことにいたるまで聖なる働きです。なぜならそこに神様が共にいてくださるからです。
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