ルカ 2: 7 宿屋には彼らの泊まる場所がなかったからである
クリスマスの出来事の中の1節です。人口調査のため身重のマリアを連れてベツレヘムまで旅をした2人。いってみると「泊る場所がなかった」と聖書はしるしています。過酷な状況の中、宿屋には泊まる場所がなかったけれど家畜小屋に場所を与えられたのです。
ある姉妹から次のような話をききました。先代から受け継いだ土地にマンションを建てることになった。2人姉妹であったので、妹に財産の一部を渡すことにした。ところが妹さんは「新しく建てるマンションに1部屋をほしい」と言われたというのです。すでに故郷をはなれて多くの年月がたった。そこに帰ることはないと思うけれど、わたしの場所をそこに確保していてほしいと言われたそうです。「私の場所をなくさないでほしい」という思いに心を打たれました。
「宿屋には彼らの泊まる場所がなかったからである」と聖書には書いてあります。これは大変なことです。身重のマリア、しかもいつ子どもが生れてもおかしくない旅行なのです。ヨセフでなく別の人だったら「どうして神様はこんな試練ばっかりあたえられるのか。神様なんか信じなければよかった。おまえが子どもを身ごもるからこうなる・・・」など当たり散らすかもしれません。そんな状況であれ、神様は飼い葉桶に場所を用意してくださっていた。私たちにも神様の国に場所を用意してくださっています。そこが故郷であり、私たちの永遠の場所なのです。