マタイ 5:44 敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。
イエス様は、「敵を愛し、自分を迫害する者のために祈れ」と言われました。これは旧約聖書に書かれている「隣人を愛せよ」をはるかに超える教えです。旧約聖書が「愛せよ」にとどまっているのにたいして、イエス様はさらに一歩前に進み、相手のために祈りなさいといわれたのです。ここがイエス様の愛があらわれるところです。
高校の恩師の証しをきいたことがあります。先生は最初に次のように言われました。「『こんなバカなことがあるものか。キリストはお人好しだ。というより本当のバカだ』と思ったことありませんか。聖書の言葉を初めて読んだとき、私は心からそう思った。」と。先生は戦争中に空襲で母親が殺され、アメリカに復讐するという思いで英語を勉強したそうです。その目的のために教会のバイブルクラスに参加し、聖書を読んだそうです。いまではキリスト者になられたのですが、初めて今日の箇所を読んだとき真剣にそう思ったそうです。ところが、そう思っても心の中で今日の御言葉が忘れられない。むしろ、大波のように自分に迫ってきてどうすることもできなかった。なぜなら、復讐の固まりだったからだと証しされました。
イエス様の御言葉は不思議です。心からうなずくには時間がかかりますが、いつかはそうだと告白できるのです。そこに魅力があるのです。一歩進んだところにある愛が、イエス様の十字架の愛です。その愛を私たちは日々注がれているのです。
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