2コリ 10:17 「誇る者は主を誇れ。」
パウロは「誇り」について語ります。17節では「誇る者は主を誇れ」といいます。これはエレミヤ書からの引用です。パウロは、自己推薦をして他人の領域まで入ってきて自分を誇る者に厳しく問いかけています。自分自身を推薦して限度を超えて自分を誇る「誇り」と、主から推薦されて限度内で誇り主を誇るパウロの「誇り」はどちらが適切かということのようです。
ある国の道徳教育についてきいたことがあります。人に何か親切にした時、ありがとうという言葉をうけてはいけないというようなないようでした。自分がした行為にたして「ありがとう」を言われたら、その親切はそこで終わってしまうというのです。よくよく聞いてみると、「ありがとう」ではなく、「次の人にその感謝を渡すこと」だそうです。つまり、親切にされた人が次に困っている人に奉仕すれば、一つの親切が終わらずに次々に広がっていくというのです。その背後には、初めの親切は神様なのだという考えがあるようです。
パウロは「誇る者は主を誇れ」と言いました。自己推薦ではなく、すべては神様がされることなので、神様を誇るべきというのです。私たちは神様がされることを自分がしているかのように思い、自分を高めようとしてしまいます。しかし、すべては神様がなされることであると知らなければなりません。