マタイ 1:16 ヤコブはマリアの夫ヨセフをもうけた。このマリアからメシアと呼ばれるイエスがお生まれになった。
はじめて聖書を読む人の前に立ちはだかるのが「系図」です。新約聖書は「マタイによる福音書」からはじまるので、多くの人はここに戸惑いをもちます。ただし、この系図もよく読むと、興味深いことに出会います。女性がマリアを入れて4名だけ出てくるとか、バテシバの名前はなく、「ウリヤの妻」となっているとか。
その中でも、本日の箇所はかなり面白いところです。クリスマスの出来事が書いてあるのですが、どうみても系図としてはなりたっていないのです。もともとこれはヨセフの系図です。ところが、いつのまにかそこに神様が介入され、イエス様がこの系図に入ったことになっています。「ヤコブはマリアの夫ヨセフをもうけた。このマリアから」を読むと、本当は「ヤコブはマリアの夫ヨセフをもうけた。このヨセフから」と書かねばならないところです。しかし、ここにクリスマスの出来事の意味が記されています。
クリスマスは、神様が人間の系図に「介入」された出来事です。私たちの救いのために、介入された出来事なのです。「ヨハネ3:16 神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである」。クリスマスの意味を考えながら、今週を過ごしてまいりましょう。