箴言 24:3 家は知恵によって築かれ、英知によって固く立つ。
箴言は「知恵」を人間に高価な財産をもたらすものと考えています。財産の形成にはこの知恵が必要で、知恵によって満たされることを高価な財産と言います。特に4節は「知識(知恵)は部屋を満たし、貴く喜ばしい財産となる」と言います。
たった一人で家を建てている大工さんに聞いた話です。「最近は家のまわりに玉砂利を敷く人が多くなった。これは昔からの知恵なのだが、その理由が情けないと思う」と。実はいまの人たちが玉砂利を敷くというのは、不法侵入者防止のためだというのです。塀とか壁とかが庶民の家になかった時代、人がやってきたということが分かるために玉砂利を敷いた。最近では不法侵入防止なのだと嘆いておられました。人が来たことを知るのか、人が入らないように警告するのか。人間の心の中の根本を見つめさせられます。昔の人たちの知恵というのはすごいなと思いつつ、それを私たちはどのように受け継ぐべきなのかを考えさせられました。何が知恵で、何が英知なのかです。
箴言は「家は知恵によって築かれ、英知によって固く立つ」と教えています。確かに知恵によって、様々な工夫がなされ、人が生きることにその知恵が直接かかわっています。しかし、知恵によって築かれても、それがそこに住む人間の英知へと発展しないならば、その知恵は力をなくします。神様から与えられる知恵は、信仰によって英知に変えられ、人間にとって大切な基盤となっていくのです。それが本当の財産です。