広島女学院の澤村宗教主任に同行させていただき、福島県にある桜の聖母学院に義援金を届けてまいりました。当日は雨が降っているせいでしょうか、街角には人影がなく、車も少なく、なんだかひっそりと息を殺してじっとしているというような感じをうけました。きっと原発のことがどこか心にあるのでそう思ったのかもしれません。
桜の聖母学院では、理事長シスター柴田先生をはじめ、幼稚園、小・中学校、高校、短大のすべての学長せ・校長先生が集まってくださいました。状況をお聞きしながら、「これは厳しい」と感じました。津波による直接被害、福島原発による放射線被害、風評被害。それがどんなことで、いつまで続くか分からない状況にあると言われました。もし市が一斉退去の命令を出したとしたら学院の全てが移動を余儀なくされると言われました。また震災以降に疎開している児童・生徒の数の多さもあります。また、いまも毎日ガイガーカウンターで放射線量を測り公表しておられます。子どもたちは3月11日以降、運動場にいっさいでられず、窓も閉め切っていると教えてくださいました。見えない敵との戦い、それがいつまで続くかわからない。そんな状況の中でも、建学の精神に基づき震災孤児に対して援助の発表をなさいました。
みなさんのお話をききながら、厳しい状況にあるけれどイエス様のみ言葉と愛の上に立って乗り越えていくのだという強さと明るさを教えられました。
まだ長い戦いがこれから続きます。私たちは何ができるでしょうか。どうやって福島の方々に寄り添っていくことができるでしょうか。広島女学院としてもこのつながりを大切にされて、今後きっとよい交わりができると信じています。広島と福島がますますつながっていくこと願っています。