1テサ 3;8 あなたがたが主にしっかりと結ばれているなら、今、わたしたちは生きているといえるからです。
テサロニケの信徒への手紙は、パウロによって書かれた一番古い手紙です。この手紙は福音書が編集される前書かれた最古の手紙と言われています。その書き出しには「わたしたちは感謝する」という言葉から始まっています。テサロニケの人々の模範的な信仰生活をみてその生き方に感謝しているものと思われます。その信仰生活の基本が「主に結ばれている」ことなのです、
被災地である石巻、女川から帰る途中、車のラジオでニュースをきいていました。その中に「震災後福島県の水族館から千葉に疎開していたアザラシが、子どもを産んで親子で帰ってきました」というニュースがありました。ふだんなら「なんでこんなことがニュースになるの?」と思ってしまいます。しかし、なぜだかホロリとさせられました。ただアザラシがあかちゃんを産んで一緒に帰ってきたのですが、それが被災地では希望にみえてきます。なにげない出来事の中にも神様の業があり、時があります。そのことに結ばれて生きているかを問われた一瞬の出来事でした。
パウロは「主にしっかりと結ばれているなら」といいます。すべてのボランティア活動は「主に結ばれている」ということが大切だといえます。自分を見失いそうになる時、自分が何をやっているかわからなくなるとき、そんなときに「主に結ばれている」ことの確かさを知るのです。その確かさが「生きている」ということを感じさせてくれます。