使徒 3:6 ペトロは言った。「わたしには金や銀はないが、持っているものをあげよう。ナザレの人イエス・キリストの名によって立ち上がり、歩きなさい。」
ペトロが足の不自由な男を癒すというのが、使徒言行録の最初の奇跡です。「わたしには金や銀はない」という言葉は有名です。しかし、「イエス・キリストの名によって」という事が主題です。弟子たちは持っているものは何もないが、一番もたなければならないものは金銀でない。イエス・キリストそのものだと教えています。
月曜日から2日かけて石巻仮設610世帯にお花を届けてきました。3・11を迎えるにあたっての支援活動です。伊藤派遣牧師と二人で1軒ずつ訪問してお届けしました。その時に先生が言われた言葉は次のような言葉でした。「まもなく3・11がやってきますね。この1年、わたしたち何もできませんでした。今日は広島の方々がつくってくださったお花をお持ちしました。祈りのときにそっと添えていただければと思いまして。どうかお体を大切になさって元気でいてください」
私たちは「3・11」を言っていいのか悩みました。ルーテル救援が支援している仮設は大川地区、雄勝地区の方々が多い所です。お子様、お孫さまを亡くされた方々もたくさんおられます。それを思い出させるのではないかと。これまでも神様のみ言葉とともに活動してきました。それに支えられてやっぱり心を伝えることにしました。「何もできませんでした」「広島から届きました」「お元気で」。祈りで寄り添うこと、私たちはそれができる賜物を神様からいただいています。
ペトロは「わたしには金や銀はないが、持っているものをあげよう。ナザレの人イエス・キリストの名によって立ち上がり、歩きなさい」と言いました。教会救援の一番大切なところは、何も持っていなくても一番大切なものを持っているということです。これから自立していかれる方々にとって何が必要なのか。1年の区切りに振りかえる時間をもたねばならないと思います。
<音声朝礼は「神様の色鉛筆」でどうぞ!>