ルカ 1:9 祭司職のしきたりによってくじを引いたところ、主の聖所に入って香をたくことになった。
キリスト教の一派であるコプト正教会の教皇シュヌーダ3世が、天に召されたというニュースが報道されました。コプト教の歴史は古く、エジプトの人口の約1割を占めるとされるキリスト教の一派です。コプト正教会は、1世紀にエジプトに伝道したとされるマルコを初代教皇としています。コプト教の図書館から発見された「トマスによる福音書」は有名です。キリストの神性を強調する単性論をとったことから、451年のカルケドン公会議で異端とされています。コプト教の次期教皇は、各教区の責任者らによる投票で上位となった3人の名前が書かれた紙を、子供が無作為にくじをひくことで選ばれるそうです。
ルカによる福音書は、イエスの誕生の前に洗礼者ヨハネの誕生物語を置いています。その誕生予告は祭司ザカリヤに告げられました。当時、パレスチナには1万8千人の祭司がいました。その祭司たちは24組のわかれ、順番でエルサレム神殿に仕えていたようです。規則では、神殿の中に入り香を焚くことができるのは1人と決められており、くじびきで決めていました。
マカオにある観音堂の「おみくじ」は、よくあたると言われています。この「おみくじ」のやりかたは日本のものとは少し違います。まず、百本くらいの棒が入った筒を渡されます。それを観音様の前に出て振るのです。つまり自分が抜き出すのではなく、振っているうちに一本だけがピョンと飛び出てくるのです。ただし聞きたいことは一つのみです。同行したクリスチャンの友達がこの「おみくじ」に挑戦しました。ところがその「おみくじ」をみてびっくり。そこに書かれてあったことは、「あなたには神様がいる。だからあなたの神様に聞きなさい」と書いてありました。
聖書のなかで「くじをひく」ことは、神様の意志を見いだすために行われました。人間の思いがそこに入らないようにしたのでしょう。むしろ、結果を神様に委ねるということだったかもしれません。どちらにせよ、くじをひいて決められたことを神様の御心として受け取ってきたのです。神様の意志を確かめるということが中心となっています。
<音声朝礼拝は「神様の色鉛筆」でどうぞ!>