マルコ 6:31 イエスは「さあ、あなたがただけで人里離れた所へいって、しばらく休むがよい」といわれた。
「一日に何時間あればいいと思いますか?」というアンケ-トをビジネスマンにしたそうです。その結果、回答の平均は何と「二九時間一二分」だったそうです。皆さんあと五時間欲しいと思っておられるのでしょう。その五時間が生活にゆとりができる時間と考えておられるのかもしれません。しかし、実際には残業が五時間増えるだけになりそうです。この結果にもとづき売り出されたのが、二五時間時計です。とても実用性には欠ける品物ですが、飛ぶように売れていると聞きました。これに気をよくして売り出されたのが、十時までしかない時計です。もっとゆったりとした一日を送りたいと願っている人もいる、という逆転の発想です。この時計が飛ぶように売れているそうです。
イエス様が弟子たちを派遣されたとき「杖一本の他に何ももっていくな」と言われています。これを聞いた弟子たちは一生懸命に宣教したことでしょう。宣教する以上は「きちんと」「熱心に」「他人に配慮しながら」「しっかりと」「しかも迅速に」が求められていたことでしょう。しかし、本当にそうかなと思います。イエス様が何も持っていくなというとき、それは神様にすべてを委ねなさいということだと思います。それが出来ないから燃え尽きてしまいます。
東日本大震災で支援活動をしていたときのことです。宮城県での救援活動の帰りに直接広島へ行きました。震災報告講演会に招かれたのです。現場を離れると急に疲れがでてきました。仙台駅で新幹線に乗った瞬間に、これでもかという疲れが襲ってきました。体が宙に浮くような、微熱っぽい感じです。東京駅まで爆睡状態。そこから飛行機で広島へ。これまた爆睡。ホテルで爆睡。やっと落ち着き、講演、理事会を終えたころにやっと体調がもどりました。その時、宣教活動から帰ってきた弟子たちに「しばらくやすみなさい」といわれた、イエス様のみ言葉を思い出しました。休むことも神様の業の中で大切なことです。その夜、久しぶりに長女と「鉄板焼き・お好み焼き」を食べにいきました。店長の「何食べる?」に「はい、おまかせで」という会話で、楽しく食べてきました。この時間が自分のすべてを癒してくれたようです。やっと元の状態にもどった感じでした。被災地にいると、自分では知らないうちに気分が高まっており、それを調整するのは大変です。みえない、意識できないストレスとの戦いもあります。現場を離れたときにクールダウンをしなければ倒れます。それに気づかせてくれたようです。
イエス様も弟子たちの一生懸命にたいして「しばらく休みなさい」といわれました。「休んでいいのだよ」というメッセージをくださるのです。心の休みを持ちつつ与えられた仕事をしましょう。燃え尽きないように。あなたが燃え尽きると、隣の人にも火は移りますから。
<音声礼拝説教は「神様の色鉛筆」でどうぞ>
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