エフェソ 241 キリストにおいて、この建物全体は組み合わされて成長し、主における聖なる神殿となります。
パウロはエフェソの信徒に向かって、建物、とくに神殿のイメージを用いて教会という新しい共同体について語っています。この教会共同体の一番の要はキリストであり、何回もこのことが繰り返されて強調されるように、キリストとの結びつきによって、教会は成長し続けると教えています。
結婚式を頼まれたときのことです。お2人とも教会のメンバーでしたので、結婚式の式文を自分たちでつくるように提案しました。その時、もっとも大切なことは聖書のみ言葉を選ぶということを伝えました。そこで彼らが選んできたのが、このエフェソの箇所でした。自分たちの関係において、それが夫婦であっても、友達であっても、親子であっても、神様の家族であればかなめ石はキリストだと考えたそうです。このキリストを中心にして、自分たちの家族は、神様の家族として組み合わされると。ですから、2人の間で、なにか関係がぎくしゃくしても大丈夫。かなめ石であるキリストに帰ればよいのですから。そこから建物を点検すればよいという中心を、彼らは自分たちの家庭の中に持っているのです。
パウロは、「キリストにおいて、この建物全体は組み合わされて成長する」と教えました。キリストにおいてと言うことが一番大切なことだと思います。キリストにおいて組み合わされ、キリストにおいて共に建てられていくこと。これほどの恵みはありません。そこに成長の鍵があります。私たち一人一人の存在もキリストにおいて組み合わされて成長し、神様の働きに参与していくのだと言えます。