第4回ボランティアバスパックが行われました。今回は昨年6月に第1回バスボラで清掃作業をさせていただいた、東松島宮戸島西武漁協の海苔工場に再訪しました。あの泥だらけの工場が復興し、最初にとれた海苔は20年来の出来だったとのことです。所長のせっちゃんが笑顔で待っていてくださいました。再会した私たちの方が涙を流しました。
工場では海苔が次々と作られていました。そのなかにみよちゃんもおられました。6月には大きなおにぎりを保存してあった海苔でまいて食べさせてもらいました。その美味しかったことが忘れられません。一緒に掃除をしながら、海苔がもう一度つくりたいと涙を流しておられました。そのみよちゃんが「ちょっと待ってなさい」と仮設へ帰っていきました。そして段ボール箱いっぱいの海苔を持ってきてくれたのです。一番海苔をルーテルさんのためにとっておいてくれたのです。その海苔はみよちゃん個人の海苔でした。
みよちゃんは笑顔で「海苔ができたんよ。食べて食べて」と段ボールから次々と海苔をだしてくれました。それは輝く笑顔でした。「あの時、ルーテルさんがくるまで海苔はあきらめてたんよ。だから掃除もせずそのままにしておいた。でもルーテルさんがやってきて掃除している姿をみて、もう一度やる気がでてきた。ルーテルさんありがとね」と。とても嬉しい一言でした。海苔も最高の味です。ルーテルさんのボランティアなど小さな働きだったのです。しかし、たとえ小さな働きでも、神様の導きでつながりができ大きな実を結んだのだと思います。
仮設におられる方は言われます。「3・11がきたら変わるよ」と。何がどのように変わるかわかりません。しかし「変わるよ」と言われます。いろいろな意味がある言葉だと思います。ルーテル救援も変わります。派遣牧師が交代になります。私も一区切りをせねばなりません。明日から伊藤牧師と2人で仮設400戸にお花を届けてきます。これまで共に歩んでくださった感謝と天に召された家族を覚えて。これが一つの区切りとなります。今後は一人の牧師としての関わりへとなります。