ルカ 9:35 「これはわたしの子、選ばれた者。これに聞け」と言う声が雲の中から聞こえた。
人の話を聞くことは、簡単なようでこれほど難しいものはありません。どうしても聞けずに話してしまうからです。人間は話を聞く動物ではなく、人に語る動物かもしれません。とにかく話を聞いてほしいのです。ともすれば相手が聞いていようが、いなくても満足するのです。ということは一方的に聞くことは大変です。忍耐がいることなのです。
イエス様の変容の出来事は、マタイ、マルコの福音書にもあります。3つの記事のなかでルカの特徴は、イエス様が祈っておられたときに変容の出来事が起こったことです。祈りという神様との会話がありました。また、モーセとエリヤとの会話もあります。その中でも興味深いところは、神様の言葉「これに聞け」という声(弟子たちとの会話)が聞こえたとき、そこにはイエス様だけがおられたと記しているところです。つまり、これに聞けとはイエス様に聞けということでした。
娘の高校ではクラス終礼拝があり、生徒が順番に奨励をすることになっています。話の内容は、友達のこと、部活のこと、家族のことなどが多いようです。そこで、娘に奨励でのネタを教えてあげることにしました。格言集を開くと次のような言葉に出会いました。「『listen(耳を傾ける)』という単語は、『silent(無言)』と同じ文字で出来ている」。良くできているなと感心しました。そのことを自慢げに娘に教えてみました。すると素直にきいていました。確かに耳を傾けて聞くときには無言でなければなりません。それができないので自分が話してしまいます。また無言の中には答えはありません。みな答えようとして聞いていると無言になれずに聞けなくなるのでしょう。聞くということの本質をもういちど考えてみたいものです。
イエス様が山上で変容された時「これはわたしの子、選ばれた者。これに聞け」という神様の声が聞こえてきました。この出来事は変容の出来事ですから、これを見なさいといわれるのが普通です。しかし、神様は見るのではなく聞きなさいと言われたのです。つまりイエス様のみ言葉を聞きなさいということです。私たちは今日もイエス様のみ言葉を聞いて過ごしていきましょう。
<音声朝礼拝は「神様の色鉛筆」でどうぞ!>
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